足の手入れ

徳島大学病院 糖尿病療養指導士 井村光子

糖尿病の合併症で比較的早期に出現する神経障害予防の一つとして

フットケアは重要であるといわれています。糖尿病性足病変の予防、悪化の防止を目的として、当院では、2005年7月からフットケア外来をはじめました。傷のない足の方を対象として、2007年7月までに、延べ200人以上の方が利用されました。そこでの経験を通して家族での「足の手入れ」、日常生活の注意点等を含めてお話します。


糖尿病足病変とは  

 足の変形、下肢の皮膚病変(胼胝・水泡・白癬など)、潰瘍、壊疽等


なぜ足に病変が集中するの?

 足は心臓から最も遠い位置にあり、神経や血管が糖による障害を受けやすく、また、体重を支えているため、長い間に骨や筋肉に変形が生じ、皮膚も傷つきやすいからです。


なぜ足病変が怖いのでしょう?

 末梢神経障害があると、痛みに対する感覚が鈍くなり、外傷にも気づかず、 そのまま傷を放置しておくと壊疽から切断にいたることもあります。


足病変の予防のためには

 足を毎日、顔と同じように見てください。足のケアを習慣づけてください。


家庭でのフットケアの方法

1、 足の洗い方・・・足浴の温度は37〜40度で、5〜7分間かけてください。足の裏、足趾の間もやさしく丁寧に洗ってください。
2、 入浴あるいは、足浴後は、足の裏・足趾の間の水分を丁寧に拭きとってください。
3、 発赤、水泡、乾燥、亀裂、胼胝の有無、皮膚の色調を観察してください。
4、 白癬がある場合は、治りにくいので皮膚科の先生に早めに診てもらいましょう。
5、 胼胝等を自分で処置すると、傷つける可能性があるので医師に処置してもらってください。
6、 乾燥は、皮膚のバリア機能を低下させ、傷つきやすくなるので保湿を心がけてください。手持ちのクリームでかまいません。
7、 静脈還流を良くする為に、足趾、下腿のマッサージを軽く行ないましょう。
8、 爪の切り方・・・指の形に添って切って、両脇を少しだけ下げ気味にしてください。爪を丸く切ると巻き爪の原因となってしまいます。深爪にも注意が必要です。傷ができやすく細菌に感染する恐れがあります。   (爪の切り方の図)
9、 爪を切る時、目が見えにくい場合は、できれば家人にお願いしてみてください。また、足の爪は手と比べて硬いので足用の爪きり、あるいはニッパーを使用すると切りやすいと思います。深爪する傾向のある方は、爪きりを使用せずに、爪やすりで形を整えることをお勧めします。



その他、日常生活での注意点

1、 自分の足にあった靴を選んでください。合わない靴は、足の変形、胼胝等の原因となります。 (靴の図)
2、 運動をする時は、必ず靴を履いてみてきつくないか、靴の中に石等が紛れていないかを確かめる習慣をつけてください。足も日によっては腫れている場合があります。足が腫れているのに気づかず、いつもの靴で運動すると皮膚が傷ついてしまいます。
3、 靴下はきつすぎないものを選び、色は白が、出血や膿が付着した場合わかりやすいのでお勧めです。
4、 冬のあんかは、低温火傷の危険性が高いので使用は止めるようにしましょう。


終わりに

 自分の足に関心を持つことが、あなたの足を守ります。1日1回は足を見ましょう。





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